イケメン上司の恋愛条件【おまけ更新中】
嬉しさがこみ上げ、

でもすぐにその顔は、消え去った。

だって、

秀人の顔は切なげで、苦しそうで、

私のお腹の中には、

航の赤ちゃんがいる。

素直に、喜べないのもわかる。

・・・

私はどう接したらいいのか、

困り果てていた。

「…もうすぐ、航がここに来る。

勘違いをしたまま・・・

友子のお腹の中に、自分の赤ちゃんが

いる事がわかったら、航はどんな顔をするんだろうな?」

・・・

そう言ってさっきの切なげな顔を隠し、

今は意地悪な微笑みを浮かべていた。

・・・

「…秀人」


「そんな顔をするな。

めでたい事じゃないか・・・

私はこれから仕事に行ってくる。

午後にはホテルに帰ってもいいそうだから、

それまではここでゆっくりしてるんだよ」



「・・・はい」

私の頭を撫でた秀人は、

病室を出ていった。
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