紅の約束
麻薬の密売は新宿の片隅の古ぼけた工場で行われていた。
元々この工場は車の備品を作る工場だった。しかし、昨年辺りから売れ行きが下がる一方だったため今では廃工場となっていた。
工場の中では、約50人ぐらいの黒装束の男達が代表達の取引を黙って見ていた。

__ 麻薬と金が、両方に渡った時だった。
突然、金を受け取った方の代表がその場に倒れ込んだ。
そして、その男の後ろから現れたのは…鋭い爪を突き立て、薄気味悪い笑顔を浮かべた守零だった。
「…ヒッ!なんだこのガ…!!」

男の声が途切れた。


そして、男の頭がポーン、と宙に舞い上がり、溢れ出す血が辺りを真っ赤にした。

シュンッ…
男の体から細い銀色の糸が飛び出し、守零の顔を横切った。

「…殺しちゃってもいいよね?」
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