紅の約束
「安心して下さい。ゲームを握っている人は今裏社会でトップをしめていますから。ちょっとな犯罪なんて簡単に消すことができるんです。私なんかは代表の右腕すらないただの一般人ですよ」
男は守零の真剣な目を流すように、笑みを浮かべながら答えた。
「…説明を続けてくれ」
「先程私はポイントが貯まったら優勝と言いましたがもう一つ、簡単に優勝をする方法があるんです」
「それは!?」
人を殺さずに優勝できる方法…そんなことを守零は期待していた。
「参加者全員を殺すんです」
…全身の全てが抜けたように感じた。
「参加者が一人になった時点でもゲームは終了、その人の優勝です…任務の方は参加者全員に届きます、早いもん勝ちですよ。…大体こんな感じですかね。乗ってくれますか…?貴方のお母さんの為に」
「…やってやるよ」
男は守零の目を見て黒く微笑んだ。
「良い目をしていますね…きっと今日から任務が始まりますから。…貴方に幸福を」

パチン、と軽く指が鳴った。
その音と共にゆっくりと男達が起き始め、車に乗り込み帰って行った。
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