紅の約束
ーーーーその日の晩から、ゲームは始まり、いきなり人を殺すことになった。
一睡もできない。
人を殺すという感触が手に染み込み、鳥肌が立った。
……次第に体調にも変化が表れ、毎晩その苦しみと戦うことになった。
爪は剥がれ落ち、指先からは血が流れた
その痛みに耐え続け…半年…
守零は自在に操るかとができる凶器の爪を手に入れた。
半年間耐え続けた痛みは…人を殺す痛みよりも…遥かに上を越えていた。
「もう人を殺すことなど…怖くない…」
長く伸びた爪を一振りすると、爪は元の長さへと戻った。
ーーーー足元を照らす微かな街灯の光を頼りに、守零は闇の中へと去っていった。