紅の約束
唯を捨て、守零は目的地へと向かっていた。
今回の任務は、新宿のビル内で起きた有毒ガスの処理だった。 ビル内には、機会の故障で約150人の人が閉じ込められてるという。
有毒ガスは、30分吸い続けると発作を起こし、人の命を簡単に奪ってしまうという。
(あと…25分…)
守零はビルを見つけると、窓を突き破り、中へと侵入した。
ビルの中は有毒ガスによって、霧がかったようになっていた。
(解除ロックは…最上階か…)
守零はガスの防止マスクを付けると、階段を駆け上がった。
リーン…
鈴の音が響いた。
「誰だッ!」
階段の前に突如現れた少女…
ガスのせいで顔がよく見えない。
「…参加者?」
「え?」
確かに少女は参加者と言った。
彼女も…守零と同じゲームの参加者なのだろうか…。
「私はコードナンバー11、茜(セン)…」
髪を頭のトップで結んでいるのか、漆黒の絹のような髪が上の方で凛と揺れた。
「俺を殺すか?」
「殺さない。私は任務をしにきただけ…」
「残念だがお前に譲ることはできない、そこをどけッ!」
「…いや。」
「…殺す」
腕を一降りし、爪を1m程伸ばし、茜へと走り出す。
「…私の勝ち。」
ダァァァァン……!!
爆発音のような音がビルに響き、その後すぐに激しい揺れがビルを襲った。
「なっ…なんだッ!」
「雷が落ちたみたい…クスクス」
「…!もしかしてお前ッ!」
「そう。この雷は私の能力…今のでシステムが復帰したわ…私の勝ちね」
彼女は携帯を取り出すと、ディスプレイを守零に向けた。
『コードナンバー11 任務成功』
「クスクス…楽しい。」
「お前は俺にとって邪魔な存在…死んでもらう」
「熱くならないで?私を殺してもまだまだゲームの参加者はいるのよ?」
段々と霧が晴れていく…
守零の前に立っていたのは、小柄な少女だった。
黒いワンピースに合う白い肌。
大人びた雰囲気を持っていた。
「関係ない」
守零が爪を突き立て、茜の首へ指先を伸ばす。
仕留めた物は、階段の手摺り。
守零の体は、気付かぬうちに階段の下から上へと瞬間移動していた。
「……なにが起こった?」
茜の力ではない。
彼女も驚いていた。
「…俺の獲物を取らないで下さいよ。」
今回の任務は、新宿のビル内で起きた有毒ガスの処理だった。 ビル内には、機会の故障で約150人の人が閉じ込められてるという。
有毒ガスは、30分吸い続けると発作を起こし、人の命を簡単に奪ってしまうという。
(あと…25分…)
守零はビルを見つけると、窓を突き破り、中へと侵入した。
ビルの中は有毒ガスによって、霧がかったようになっていた。
(解除ロックは…最上階か…)
守零はガスの防止マスクを付けると、階段を駆け上がった。
リーン…
鈴の音が響いた。
「誰だッ!」
階段の前に突如現れた少女…
ガスのせいで顔がよく見えない。
「…参加者?」
「え?」
確かに少女は参加者と言った。
彼女も…守零と同じゲームの参加者なのだろうか…。
「私はコードナンバー11、茜(セン)…」
髪を頭のトップで結んでいるのか、漆黒の絹のような髪が上の方で凛と揺れた。
「俺を殺すか?」
「殺さない。私は任務をしにきただけ…」
「残念だがお前に譲ることはできない、そこをどけッ!」
「…いや。」
「…殺す」
腕を一降りし、爪を1m程伸ばし、茜へと走り出す。
「…私の勝ち。」
ダァァァァン……!!
爆発音のような音がビルに響き、その後すぐに激しい揺れがビルを襲った。
「なっ…なんだッ!」
「雷が落ちたみたい…クスクス」
「…!もしかしてお前ッ!」
「そう。この雷は私の能力…今のでシステムが復帰したわ…私の勝ちね」
彼女は携帯を取り出すと、ディスプレイを守零に向けた。
『コードナンバー11 任務成功』
「クスクス…楽しい。」
「お前は俺にとって邪魔な存在…死んでもらう」
「熱くならないで?私を殺してもまだまだゲームの参加者はいるのよ?」
段々と霧が晴れていく…
守零の前に立っていたのは、小柄な少女だった。
黒いワンピースに合う白い肌。
大人びた雰囲気を持っていた。
「関係ない」
守零が爪を突き立て、茜の首へ指先を伸ばす。
仕留めた物は、階段の手摺り。
守零の体は、気付かぬうちに階段の下から上へと瞬間移動していた。
「……なにが起こった?」
茜の力ではない。
彼女も驚いていた。
「…俺の獲物を取らないで下さいよ。」