赤い結い紐
「だって、そしたら武は四百年も生きてることになるじゃない」

千華がふてくされたように呟くと、レイラがにっこりと微笑んだ。

それを見て、千華の顔に緊張が走る。

そして微かな怯えにも似たものさえも。

「ちょっと待ってよ。なら、武は四百年もずっと生きてるっていうことなの?」

「ああ、そうだよ」

「うそ」

「そう思うんなら、それでもいいけどね」

千華は必死になってレイラの顔を見つめるが、

その表情からは微笑みしか感じ取ることができなかった。


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