赤い結い紐
6
秘密を知って
「おかえり、どうだった?」
武の帰りを玄関で待っていたかのように、
タイミングよくレイラが声をかけてきた。
武はちらりと横目で見てから、黙って前を素通りする。
「千華が部屋で待ってるよ」
部屋に向かおうと階段を上りかけた武に、レイラが言った。
次の段に伸ばしかけた足を止めて振り返るが、
もうすでに彼女の姿はどこにも見当たらなかった。
武は追いかける気力もなく、そのまま階段を上り、廊下を歩いていく。
武の帰りを玄関で待っていたかのように、
タイミングよくレイラが声をかけてきた。
武はちらりと横目で見てから、黙って前を素通りする。
「千華が部屋で待ってるよ」
部屋に向かおうと階段を上りかけた武に、レイラが言った。
次の段に伸ばしかけた足を止めて振り返るが、
もうすでに彼女の姿はどこにも見当たらなかった。
武は追いかける気力もなく、そのまま階段を上り、廊下を歩いていく。