赤い結い紐
しばらくすると、あごの下から聞こえるのは、
泣き声から鼻をすする音に変わっていた。
武はゆっくりと千華の身体を離し、ティッシュを何枚か取って渡してやる。
千華は受け取ったティッシュを一枚に重ねると、
大きく息を吸ってから鼻をかんだ。
そして丸めたティッシュを部屋の隅にあるくずかごに投げ捨てた。
「もう寝るから、おまえも寝ろよ」
なんともいえない微妙な空気に戸惑(とまど)いながら武は言った。
千華は小さく頷いてドアに向かうと、
パタンと閉めて電機を消し、武のベッドに潜りこんだ。
泣き声から鼻をすする音に変わっていた。
武はゆっくりと千華の身体を離し、ティッシュを何枚か取って渡してやる。
千華は受け取ったティッシュを一枚に重ねると、
大きく息を吸ってから鼻をかんだ。
そして丸めたティッシュを部屋の隅にあるくずかごに投げ捨てた。
「もう寝るから、おまえも寝ろよ」
なんともいえない微妙な空気に戸惑(とまど)いながら武は言った。
千華は小さく頷いてドアに向かうと、
パタンと閉めて電機を消し、武のベッドに潜りこんだ。