赤い結い紐
「だからなんだって言うんだよ?
俺が探しているのは、左胸の下にあるホクロだぞ」
もはや怒る気力もなくして武が言った。
「じゃあ聞かせてもらうけど、そのホクロは本当に左胸の下にあったのかい?」
意味ありげに微笑みながらレイラが問いかける。
「ああ、確かに左胸の下だ。忘れる訳ないだろ!」
「あら、だってあんた千夜の顔さえも忘れちまったんだろ?
本当は背中にあったんじゃないのかい?」
ほら、こんなふうに。
と、千華の背中のホクロを扇で指した。
俺が探しているのは、左胸の下にあるホクロだぞ」
もはや怒る気力もなくして武が言った。
「じゃあ聞かせてもらうけど、そのホクロは本当に左胸の下にあったのかい?」
意味ありげに微笑みながらレイラが問いかける。
「ああ、確かに左胸の下だ。忘れる訳ないだろ!」
「あら、だってあんた千夜の顔さえも忘れちまったんだろ?
本当は背中にあったんじゃないのかい?」
ほら、こんなふうに。
と、千華の背中のホクロを扇で指した。