赤い結い紐
何故かドアの前には、椅子や雑誌、

部屋にあるありとあらゆるものが山積みに置かれていた。

何だ、これ?

首をかしげながら、ひとつずつ雑誌を横にどけて、

重ねて置かれた椅子などを片付けていく。

よく見ると、壁際に置かれた小さなクローゼットにも引きずったような跡があり、不自然な位置に置かれていた。

それを見て、武の脳裏に昨日の記憶がよみがえる。


< 148 / 292 >

この作品をシェア

pagetop