赤い結い紐
駅に近づくにつれて、人の数が増えてきた。
武は後ろポケットから名刺を出して、裏に書かれた地図を見てみる。
たぶん、こっちの方で合ってると思うんだけどな。
目印になるガソリンスタンドを探しながらきょろきょろと辺りを見回していると、横から手を伸ばして千華が名刺を取った。
「こっちだよ」
しばらく地図を見つめて、千華が武の手を引っぱり逆方向に歩き出す。
「あっちじゃないのか?」
武が今まで向かっていた方向を指差すと、
「相変わらず武ってば、方向音痴だよね」
と言って、千華が笑った。
武は後ろポケットから名刺を出して、裏に書かれた地図を見てみる。
たぶん、こっちの方で合ってると思うんだけどな。
目印になるガソリンスタンドを探しながらきょろきょろと辺りを見回していると、横から手を伸ばして千華が名刺を取った。
「こっちだよ」
しばらく地図を見つめて、千華が武の手を引っぱり逆方向に歩き出す。
「あっちじゃないのか?」
武が今まで向かっていた方向を指差すと、
「相変わらず武ってば、方向音痴だよね」
と言って、千華が笑った。