赤い結い紐
9
MD
結局武は、別の場所で洋服を買わされて家に帰ってきた。
千華は買ってもらったばかりの胸の大きく開いた水色のカットソー、
黒いデニム地のロングスカートを着て、ご機嫌で夕食を作っている。
さっき下におりて行ったら、千華のうしろ姿に向かってジンが、
「似合うねー、かわいいよ」
とインチキカメラマンのような言葉を投げかけていた。
千華も気分がよかったらしく、「そう?」などど、いちいち振り向いてはポーズをとっていて、
そのやりとりは武の視線に気がつくまで続けられた。
たぶんその前にも、幾度(いくど)となく繰り返していたのだろう。
武と目が合うと、
「いつからいたの?」
と顔を桜色に染めて呟いたぐらいだし。
千華は買ってもらったばかりの胸の大きく開いた水色のカットソー、
黒いデニム地のロングスカートを着て、ご機嫌で夕食を作っている。
さっき下におりて行ったら、千華のうしろ姿に向かってジンが、
「似合うねー、かわいいよ」
とインチキカメラマンのような言葉を投げかけていた。
千華も気分がよかったらしく、「そう?」などど、いちいち振り向いてはポーズをとっていて、
そのやりとりは武の視線に気がつくまで続けられた。
たぶんその前にも、幾度(いくど)となく繰り返していたのだろう。
武と目が合うと、
「いつからいたの?」
と顔を桜色に染めて呟いたぐらいだし。