赤い結い紐
「その子でいいんだね?」
「ああ」
武はレイラの視線をまっすぐに受け止めて頷いた。
「この子じゃなくて、その子なんだね?」
いつのまにかレイラの隣には、ウサギのスリッパを胸のところで抱きしめた千華が立っていた。
武は千華に見つめられながら、ゆっくりともう一度頷いた。
「そうかい。じゃあ千華、あんたは先に行ってな」
「そんな。母様(かあさま)……」
千華が非難めいた目でレイラを見上げた。
「おや、挨拶もなしに行くのかい? あたしは別にかまわないけど」
意地悪そうに微笑んでレイラが言った。
「ああ」
武はレイラの視線をまっすぐに受け止めて頷いた。
「この子じゃなくて、その子なんだね?」
いつのまにかレイラの隣には、ウサギのスリッパを胸のところで抱きしめた千華が立っていた。
武は千華に見つめられながら、ゆっくりともう一度頷いた。
「そうかい。じゃあ千華、あんたは先に行ってな」
「そんな。母様(かあさま)……」
千華が非難めいた目でレイラを見上げた。
「おや、挨拶もなしに行くのかい? あたしは別にかまわないけど」
意地悪そうに微笑んでレイラが言った。