赤い結い紐
4
出会い
「で、結局行くことにしたのかい?」
武の隣に腰を下ろしたレイラが、パタパタと扇で煽ぎながら訊いてきた。
扇に染み付いたビャクダンの香りが、鼻先をかすめて流れていく。
「まだ、考えてる……」
「そーかい。まぁ、あんたの好きにすればいーさ。
ちなみに今日も、占いの結果は二重丸だよ」
「二重丸ってなんだよ?
そんな風に見えるもんなのか?」
「そいつは企業秘密だよ。知りたかったら金出しな」
そう言って、扇を閉じて武の頭を殴りつける。
ジンは相変わらずニヤニヤとした笑みを貼り付けて、酒をあおっていた。
武の隣に腰を下ろしたレイラが、パタパタと扇で煽ぎながら訊いてきた。
扇に染み付いたビャクダンの香りが、鼻先をかすめて流れていく。
「まだ、考えてる……」
「そーかい。まぁ、あんたの好きにすればいーさ。
ちなみに今日も、占いの結果は二重丸だよ」
「二重丸ってなんだよ?
そんな風に見えるもんなのか?」
「そいつは企業秘密だよ。知りたかったら金出しな」
そう言って、扇を閉じて武の頭を殴りつける。
ジンは相変わらずニヤニヤとした笑みを貼り付けて、酒をあおっていた。