ゆる恋〜毒舌彼氏と甘い恋〜
涙を堪えながら、教室に戻り鞄を持って外へ歩き出すと
下駄箱で、もっとも会いたくない人物に会った。
「あっ、結花ちゃんだー!」
三枝さん……。
私は無理矢理笑うと、三枝さんは聞いて聞いてーなんて言って
「葵くんがね、昨日ねオススメの本とか教えてくれて〜
本当葵くんって何でも知ってるよね」
橋本くんの話ばかりをしてきた。
そんなに葵くん、葵くん呼ばないでよ……。
なんてこんな事思うのも重いのかな。
三枝さんの言葉を黙って聞いてるのが精一杯だった。