ゆる恋〜毒舌彼氏と甘い恋〜
一気にテンションの下がってしまった私は
その人が「あ、じゃあ俺この辺で失礼するわー、じゃあな。」
と帰って行くのを呆然と見ていた。
相変わらず橋本くんは無表情だし、過去の事とは分かっていても
知りたくなってしまう。
どんな人だったの?とか
どれくらい付き合ってたの?
とかどのくらい好きだったの?とか
やっぱり重いよなぁ……。
そんなことを考えているうちに駅まで着いてしまって
「じゃあね、笠本さん」
「あっ!待って!」
呼びとめちゃった……。
「何?」
聞けるかな?ううん。聞けない。
「なんでもないっ、バイバイ」
私はすぐに後ろを向いて帰った。