ゆる恋〜毒舌彼氏と甘い恋〜
ふっ、そうそう、その顔。
その顔が見たかったんだ。
「特に、何も……無いんだけどね?」
なんて言って、何があるか知ってる僕にとっては
楽しくて仕方がない。
僕はどうやら性格が悪いみたいだ。
彼女のその落ち込んだ表情が好きなんて。
あ、言っとくけれど
困らすのは僕限定だからね。
誕生日に僕と一緒に過ごすことを諦めた笠本さんは
とぼとぼとした足どりで家に帰っているくせに、
落ち込んでいることを悟られないようにと無理に明るい話をしていた。
ほんっと、可愛いな
だから飽きないんだ。
だから一緒にいたいとか変なこと思うんだ。