あたしの証【完結】
しばらくしてからゆうやはパーキングに車を停める。


「ついた」


すっかり泣きやんだあたしはサイドミラーで自分の顔を確認する。

うわ、ひどい顔。
マスカラは取れてぼろぼろ。
簡単に手で拭うけど、目の周りは真っ黒だった。



「これでもしてろ」

自分のネックレスにひっかけていたサングラスをあたしに渡す。
あたしは素直にそれをかけた。


ゆうやに連れられたところは六本木ヒルズ。

普段、そんなとこ絶対行かないあたしは浮いてないか、歩くだけで緊張していた。

だけど、ゆうやは。
そこにいてもオーラがあるというか。
他の人とは違うというか。

すれ違う女の子、みんな振り向いてゆうやのことを囁く。



ゆうやが男と付き合ってるなんて知ったら卒倒すんじゃない?
そう、思えたら少し笑えた。
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