あたしの証【完結】
「そうなんですね!ゆうやさん、まじかっこいいから惚れちゃいますよね~」

「あ、それわかるかも」

「ですよね!まじで俺、ゆうやさんに憧れてこのお店入ったから」


キラキラした目をして、ゆうやのことを話すさくやさん。
ゆうや、慕われてるんだな。
でも。

わかる気するよ。

ぶっきらぼうで、冷たいようで…。

とても温かい人だから。


「失礼なんだけど…こっちの業界の子じゃないよね?」

「…こっち?」

「キャバとか」

「ああ、違います」

「…お仕事とか聞いてもいいですか?」

「……なんもしてません」

「え?」

「いや、探さなきゃとは思ってるんだけど…」

「どっかのお嬢さんか何か…?」

「は?」

「いや、キャバでもなくて仕事もしてなくて…いきなり同伴だし、令嬢かなんかなのかと…」

「同伴?」

「……本当に何も知らないんだ。
ゆうやさん、まじすげえな」

何が凄いんだろう?
あたしには全く理解出来なかった。
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