あたしの証【完結】
「さて、行くか」

「うん」

「じゃ、ちょっとここで待ってて」


あたしに何かメモを渡す。
どこかの住所…?

外でタクシーを拾ってくれて、あたしを乗せる。


「それ、渡して。で、これお金」

一万出すと、運転手に渡す。


「じゃ、俺まだすることあっから」

「わかった」


軽く手を振るとゆうやは店へと舞い戻った。
あたしはメモを運転手に渡して、静かに外を見た。



「……」


ホスト。
イロコイ。
マジカノ。

あたしには色々理解出来なくて。

だから。
ゆうやのことだけは信じよう。
そう、決めた。

もう、人を疑ったり。
人を裏切ったり。
そんなのまっぴらだった。


だから。
あたしはゆうやを信じよう。


それだけ心に決めてあたしは知らない目的地へと向かう。
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