あたしの証【完結】
焼ける肌の匂いとメール
りなさんとゆうやの家に居候してから、もうかれこれ一ヶ月が経った。


あれからあたしはバイトを探して、工場でバイトをしている。
深夜の仕事で、夜10時から朝の6時までだった。

ベルトコンベアから流される商品をチェックしたり、商品を仕分けしたり。
流れ作業ばかりだったけれど、それもしばらくしたら大分慣れてきた。

ほとんどおじさんばかりだったけれど、皆優しかったし。


ゆうやとりなさんは相変わらず仲良しで。
二人で出掛けたらいいのに、わざわざあたしを誘ってくれる。

あたしを一人にしないために。
きっと、二人の優しさだ。


だから、あたしはなつきを思い出すことが少なくなっていた。

たまに無性に悲しくなって、寂しくなって。
どうしようもなくなって…。

そんな時は。


証を触っていた。



なつきがあたしに与えた罰。

“一生憎む”


それを体に刻む思いって、どんなものなんだろう。




Natsuki…


刻まれたそれを見る。


あたしはやっぱりこれを消さなきゃならない。
そう、思った。

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