あたしの証【完結】
最初、さくやさんのお洋服を見に行って試着したりして。
その後はあたしの洋服を見に行って。
そこでさくやさんはあたしに洋服と靴をプレゼントしてくれた。


あたしが断るのも無視して。
今日はこれで出掛けてくれってお願いされて。



そこまで必死に頼まれて断れるわけないよ。


バイカラーのチュニックワンピースにハーフレースアップブーツ。
少し丈が短くてあたしはそわそわしてしまう。


「うん、可愛い」

「え、いや、ないから」

「俺が好きな格好だからいいの」

「あーはい。そうで、すか」

恥ずかしくて顔を直視できずにいた。
さくやさんってこんなに強引だったんだ。
ゆうやとは違うからか、あたしは妙に意識してしまう。


「次はゲーセン行きたいんだけどいい?」

「うん!」

「よっし!」


あたしとさくやさんはゲーセンに入って、メダルゲームしたり、ホッケーしたり楽しんだ。
UFOキャッチャーで気になるのがあればやって取ってくれて。

こんな普通のデートみたいなのはいつ振りだろうか。
素直に純粋にあたしは楽しかった。
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