あたしの証【完結】
新宿の街。
眠らない街。
あたしはそこを一人ふらふらと歩く。
少し肌寒い季節になってきた。
あたしがこっちで過ごし始めてから、かれこれ二年が経過していた。
なつきと別れてから二年経った。
あの出会った日は今でも霞むことなく思い出せる。
あたしはアルタの前に座った。
ぼーっと空を見る。
星一つない空。
「あ、かりちゃん…?」
ふいにあたしを呼ぶ声が聞こえる。
こんな深夜、人もまばらで。
ましてや、あたしのことを知ってる人なんてたかが知れてる。
ゆっくり振り向くと。
そこにいたのは。