あたしの証【完結】
「ゆううううやああああああああ」
運ばれてから今まで、何も考えられなかったから。
やっと安心出来て。
涙が止まらない。
「あ、あかりちゃん」
「あああああああ」
ぎょっとしてるりなさんの言葉も耳に入らなくって。
あたしはゆうやに縋って泣きじゃくった。
お願い。
お願い。
大切なあたしの家族。
失くさないで。
「……う、るせえよ」
あたしが握ったゆうやの手が微かに動く。
それを弱々しく握るのは。
間違いなくゆうや自身で。
か細い声もゆうや自身で。
あたしはまた嗚咽を漏らしながらゆうやに縋りついた。
ゆうやはあたしを見て、微笑むとまたゆっくりと目を閉じた。