あたしの証【完結】
ああ。
ゆうやとりなさんのことわかってくれる人。
ここにもいた。
そして、あたしと同じ感覚で大事に見守ろうとしてくれる人。
それがとてつもなく嬉しくて。
二人の絆が褒められたような気がして。
「れん、ありがとう。
ありがとう…」
これだけで十分だよ。
あたし、もう前に進めるよ。
なつきにあたしも前を進むことを告げなくてはならない。
「あかりはもう、大丈夫?」
「うん、もう大丈夫」
「ふふ、大丈夫そうだ」
くしゃくしゃとあたしの髪の毛を乱しながら、れんは冷めたコーヒーを一気に飲み干す。
背伸びをしながら立ち上がると、れんは右手をあたしに差し出す。
素直にあたしは手を差し出して、引っ張られながられんの横に立った。