あたしの証【完結】
そう。
あたし達はとっても遠回りをしたけれど。
やっと。
やっと、結ばれることが出来たんだ。
ゆうやが言っていた、復讐は愛情の裏返し。
本当にそうなのかもしれない。
あたしのことを純粋に好きだったからこそ、裏切られた時の傷は深くって。
その傷の癒し方もわからないから、憎むことしか出来なくて。
あたしがもっと早くに自ら心を開いて、なつきを助けてたら違う世界があったかもしれない。
なつきに復讐を誓わせて、悲しい時間を過ごさせるなんてなかったかもしれない。
だけど。
もし、そうしてたら。
今、ここにあたしはいなくて。
誰か他の子がいるのかもしれない。
復讐はあたしとなつきの歪んだ唯一の絆だったんだ。
でも、最後にあたしとなつきを結びつけた絆は愛だった。