あたしの証【完結】
それから何時間眠ってしまったのだろうか。
まだ眠い目をこすると、なつおはあたしを見つめていた。

それに、キュンとなる胸。


「…起きてたの…?」

「うん、起きたばっか」

「そっか」

「あかり?」

「ん?」

なつおは、優しく何度もあたしの髪の毛をすくように撫でる。
それが気持ちよくて、目を閉じてしまう。



「タトゥー彫っていい…?」

その質問にあたしは、目をパチっと開けた。


「タトゥー…?」

「うん」

「どんな?」

「俺の名前」

「え…?」

「俺、あかりを離したくないから。
俺の名前をあかりに彫る」

「……なつおは?」

「え?」

「なつおにはあたしの名前入れないの?」

「……入れてる」

「は?!」

「もう、既に入ってる」

「へ?!」


なつおの発言に目が飛び出そうになるほど、驚いた。

からかうつもりで言ったんだけど、まさか。
もう、あたしの名前が入ってるなんて。
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