あたしの証【完結】
そっか。

そうか。



あたしは今まで自分から好きになったことなんてなかった。
友達にだって心を開いたことはなかった。

きっと。
それはあたしが相手を好きじゃなかったから。
信用してなかったから。

あたしが関わろうとしてなかった。
そのことに初めて気付いた。



善意を踏みにじってしまったのは、もしかしたらあたしなのかもしれない。

そして。
初めて自分のしてしまったことに後悔する。



なつおに会ってから、あたしは今までのあたしから変われるような気がして。
だからこそ、あたしはなつおと離れることをとても恐怖に思えたし、なつおを手放したくなかった。


今、あたしのすべてはなつおなんだ。


泣けちゃうぐらいに、なつおに依存していた。
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