あたしの証【完結】
あたしは急いで自分のカバンを持つと逃げるように部屋を後にした。



またあの公園にいつの間にか向かっていた。
そこであたしはまたベンチに座って。



静かに泣いた。
一晩中。

最低最悪の失恋。

最初で最後の大好きな人。


きっとそう。
あたしはこの人以上好きになれることなんてない。


どうして。
なつきだったんだろう。

あたし。
どうして、あの時助けなかったんだろう。


あの時のあたしは自分でいっぱいいっぱいだったんだ。
自分だけが可愛くて。
でも…仕方ないで済む問題じゃなかったんだ。



なつきは一生消えない傷を心に作っていた。



家にも帰りたくない。
あたし、どうしよう…





でも。
もう。

何も考えたくない。
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