泡だらけの欲望

 手がかりになるようなものが何もない時にどうするかで

 その人の考え方が判るんだなあと常々思っていた



 あの子は

 ただ困ったように微笑む



 そうやって物事を処理していた



 夕暮れ時の稲妻をみて立ちすくむ

 その瞬間の痺れるような

 うずうずとするような

 あの感覚を思いだした



 僕にはどうしても あの子がわからない





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