Bloom ─ブルーム─
友里亜の声に反応した山本先輩は、私を見下ろして

「ん?」

と首をかしげる。ちゃんと話せばわかってくれそう。

でも

「あ、あの、友里亜を……」

返してください、と言うよりも早く

「キミも告白タイム?オッケー!今年初の女の子からの告白ターイム!」

近くにいた3年生の司会者に私の存在を気づかれてしまった。

「いや、ちが、違うんです~」

そして、私の言い訳も虚しく、なぜか友里亜と同じステージ上に。

マイクまで持たされて。

初の女の子からの告白タイムと知って、それまでのざわめきが急にピタッとやんだ。

私の後ろにいる、いじられてた長谷川大樹や、ちゃかしてた先輩方までも大人しくなっちゃって。

いったい、私にどうしろと?

「えっと……」

オロオロしてステージの下を見下ろすと、苦笑いの直人がすぐそばまで来ていたのに気づいた。

本当はあんたがここに立つはずだったのに!

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