Bloom ─ブルーム─
「だから、もういいんだ。焦って行動しない方がいいような気がするの。あんまり目立つ事はしたくないな。

今は里花と普通に話してる事がしあわせ」

「何、弱気になってるの?私と話してるだけでしあわせだなんて、もったいなーい」

「へへ。で、里花は?長谷川先輩といつの間にか仲良くなっててびっくりしたよー」

ツンツンと肘でつつく友里亜。

「ね、なんで知り合いだったの?いつから?」

「んーと、学祭の時に、偶然会って、ちょっと話して、それだけなんだけど」

「へー、そっかぁ。いいな里花は。すぐ友達になれちゃうもんね。昔から仲良かったです!みたいに見えちゃったよ?

私はそういう普通の友達作るのさえ苦手だから」

友里亜は綺麗すぎて、女の子も男の子も一歩引いちゃうのかも。

おそれ多い感じがしちゃうんだよなぁ。

「友達どころか、嫌われないようにでしゃばらないでいるのが精一杯。それでも嫌われちゃうんだけど」

「何?それ。友里亜は綺麗すぎてみんな羨ましがってるだけで、嫌ってなんかいないよ?」



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