Bloom ─ブルーム─
「ううん。里花気づいてないだけで、私、結構嫌われてるんだよ。あんまり私と一緒にいたら里花まで変な目で見られちゃうかも」
「は?いつ誰が嫌いだなんて言ったの?取っ捕まえてぶん殴ってやる!」
「ぷくくっ。里花頼もしい」
意外に私、芯が強いみたいだから大丈夫だよ、なんて笑う友里亜。
廊下を見渡しても、別に友里亜を敵視してるような人は見当たらないし。
それよりうっとり眺めるファンの方が断然多すぎる。
「友里亜は気にしすぎなんだよ。もっと堂々としてな?」
「……うん」
なんとなく、笑顔の裏側に何かを隠してるみたいな友里亜が、私の中で妙に引っ掛かった。
「あ、手振ってる」
「ん?」
友里亜が窓の外を見て言うので、私も視線を向けると、ギターと山本先輩がこっちを見て大きく手を振ってるのが見えた。
「友里亜に振ってるんじゃない?」
「まさか。遠いし、向こうからは見えないよ」
「でも、ゆ、り、あ、ほら、口が友里亜って動いてるって」
「え?」
両手で、L、O、V、E、と作ってから「ゆ、り、あ」と叫んでる2人。
「は?いつ誰が嫌いだなんて言ったの?取っ捕まえてぶん殴ってやる!」
「ぷくくっ。里花頼もしい」
意外に私、芯が強いみたいだから大丈夫だよ、なんて笑う友里亜。
廊下を見渡しても、別に友里亜を敵視してるような人は見当たらないし。
それよりうっとり眺めるファンの方が断然多すぎる。
「友里亜は気にしすぎなんだよ。もっと堂々としてな?」
「……うん」
なんとなく、笑顔の裏側に何かを隠してるみたいな友里亜が、私の中で妙に引っ掛かった。
「あ、手振ってる」
「ん?」
友里亜が窓の外を見て言うので、私も視線を向けると、ギターと山本先輩がこっちを見て大きく手を振ってるのが見えた。
「友里亜に振ってるんじゃない?」
「まさか。遠いし、向こうからは見えないよ」
「でも、ゆ、り、あ、ほら、口が友里亜って動いてるって」
「え?」
両手で、L、O、V、E、と作ってから「ゆ、り、あ」と叫んでる2人。