ペット溺愛中。
タマが大粒の涙を零す。胸元に涙が落ちて服が透けていく。白い服は失敗だった。


「タマ、捨てられちゃうのー?」



「大丈夫、捨てないよ」

白が女の頭を撫でる。涙を掬い、額に額をくっつけ、見つめる。

「タマは俺達の家族だよ」
「···本当?」


タマの目が輝き出す。

「家族?」


「タマはもう僕たちの家族だよ!」


翠も女に近付き、袖で涙を拭く。


白、翠、女の六つの瞳が、俺を捕らえた。
無言で見つめてくる。



「···わ、わかった!家に住んでいいから!」
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