ペット溺愛中。


「タマ、かわいーな、兄貴」

テレビを見ていた白がこちらを振り向いた。


「兄貴の女嫌いも治るかもな」


口元を歪める。
楽しんでるな、こいつ。


高校のときの出来事で女嫌いになり、恋愛はとことん遠ざけていた。
それはこれからも変わらない。
こんな犬女に俺の女嫌いが治せるわけがない。
絶対ない。


タマを見ると、牛乳を服に零していた。
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