ペット溺愛中。
細い腕を剥がしにかかると、タマが俺の腕に擦り寄ってきた。


「おい、タマ」

「碧はタマが嫌いなの?」

タマの大きな瞳が潤んでいる。罪悪感が沸いて来て、無理に腕を離すのをやめた。

「嫌いってわけじゃ···」

「タマはこの家に来ないほうがよかった?」


まっすぐに見つめてくる。何も知らない、純粋な瞳。子供みたいに真っ白だ。
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