最期の奇跡。




「ホントに!?」


「ホントよ。」



じゃあ、俺が小さい頃病室のベッドから見ていた少女は叶多だったんだ。



「知らなかったなぁ~。」



「知ってたら逆に恐いわよ。」


「そりゃそーだな。」



でも言われてみると面影はあるかもしれない。



「また、植えようかしら。ひまわりにしようかな。元気になれそう!」



俺はそんなお前を見てるだけで元気になれるよ。




一人じゃないんだって思わせてくれるようで。


大丈夫って言ってくれるような気がして。



まだ小さなこの気持ちがなんなのかは俺は知らない。




< 65 / 96 >

この作品をシェア

pagetop