最期の奇跡。
「ホントに!?」
「ホントよ。」
じゃあ、俺が小さい頃病室のベッドから見ていた少女は叶多だったんだ。
「知らなかったなぁ~。」
「知ってたら逆に恐いわよ。」
「そりゃそーだな。」
でも言われてみると面影はあるかもしれない。
「また、植えようかしら。ひまわりにしようかな。元気になれそう!」
俺はそんなお前を見てるだけで元気になれるよ。
一人じゃないんだって思わせてくれるようで。
大丈夫って言ってくれるような気がして。
まだ小さなこの気持ちがなんなのかは俺は知らない。