最期の奇跡。
第5章 購買での奇跡
~叶多side~
着いた先は病院の購買だった。
「何、買うの?」
「雑誌とお菓子。」
お菓子…?
「お菓子って駄目なんじゃないの?」
「俺が食べるんじゃねぇ。買い置きだよ。見舞いに来るやつらにあげてる。」
「変なの…。」
敬は私を見てクスッと笑うとレジへ向かった。
何、今の笑い方…。
反則じゃない?
真っ赤になった顔を隠すようにうつむいた。