最期の奇跡。
〜敬side〜
あー、心臓がとまるかと思った。
目の前で倒れてくこいつを見て一瞬頭が真っ白になったんだ。
病室のベッドで眠るこいつが温かいことに柄にもなく脱力した。
「なぁ、叶多。あんまり心配させんなよ」
あんまりにも俺の声が情けなかったのか。
少し驚いた顔をしてこっちを見た。
それから、すぐに笑って、
「びっくりしすぎて敬も倒れちゃったら意味ないもんね」
と言うからには、俺も負けてらんないなと思った。
メニュー
〜敬side〜