弁護士先生と恋する事務員
目撃
慌ただしい一週間が過ぎ、また月曜の朝がやってきた。
いつものように事務所への道のりを歩く私の両手には、少々大きめの荷物が。
ソーダ色の空
さえずる鳥の声
どこからともなく風に乗って
名も知らぬ花の芳香が漂ってくる。
爽やかな朝の景色を満喫しながら
私は週末の、先生との会話を思い起こしていた。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
「詩織…。詩織の作ったカレイの煮つけ…食わせてくれよ。」
突然起き上った先生は、私の手首をパシッとつかむと
あどけない子供みたいな目で私を見つめる。
「は……はい!?」
「カレイの煮つけ、俺に作ってよ。………ダメ?」
「……い、いえ、ダメじゃないですけど… 起きてたんですか?」
いつから起きていたんだろう。
先生の手に握っていたメッセージカード、そっと抜き取って盗み見ようとしていたの、バレてたりして…
「今目ぇ、醒めた。なんかふわっといい匂いがするなーと思ったらお前だった」
先生はそう言って、寝起きの少しトロンとした目で私を見つめるからドキン、とした。
と思ったらいきなり
「ぐあーーーーーーーあ!!」
両手の拳を限界まで天に突き上げ、猛獣の様な咆哮、じゃなくてアクビをしながら立ちあがった。
「あーあ、寝た寝た。」
(び、びっくりした… なんちゅーアクビ…怪獣か!)
「いやー、なんか寝ながら腹減ったなーと思っててさ。お前の顔見た途端、カレイの煮つけ、思い出したんだよなー。店屋物(てんやもの)ばっかりじゃ、最近飽きてきたからよ。」
「そ、そういう事ですか。いいですよ、私の料理で良かったら。……だけどどこで…」
「ここ。事務所。」
「え?…ああ…」
ここは元喫茶店だった場所だ。純喫茶だったから、料理は出さなかったはずだけど、裏にはガスコンロと小さなキッチンスペースがある。
「なるほど、事務所でですか。……わかりました!月曜日、先生の晩ご飯、私が作ります♪」
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
いつものように事務所への道のりを歩く私の両手には、少々大きめの荷物が。
ソーダ色の空
さえずる鳥の声
どこからともなく風に乗って
名も知らぬ花の芳香が漂ってくる。
爽やかな朝の景色を満喫しながら
私は週末の、先生との会話を思い起こしていた。
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
「詩織…。詩織の作ったカレイの煮つけ…食わせてくれよ。」
突然起き上った先生は、私の手首をパシッとつかむと
あどけない子供みたいな目で私を見つめる。
「は……はい!?」
「カレイの煮つけ、俺に作ってよ。………ダメ?」
「……い、いえ、ダメじゃないですけど… 起きてたんですか?」
いつから起きていたんだろう。
先生の手に握っていたメッセージカード、そっと抜き取って盗み見ようとしていたの、バレてたりして…
「今目ぇ、醒めた。なんかふわっといい匂いがするなーと思ったらお前だった」
先生はそう言って、寝起きの少しトロンとした目で私を見つめるからドキン、とした。
と思ったらいきなり
「ぐあーーーーーーーあ!!」
両手の拳を限界まで天に突き上げ、猛獣の様な咆哮、じゃなくてアクビをしながら立ちあがった。
「あーあ、寝た寝た。」
(び、びっくりした… なんちゅーアクビ…怪獣か!)
「いやー、なんか寝ながら腹減ったなーと思っててさ。お前の顔見た途端、カレイの煮つけ、思い出したんだよなー。店屋物(てんやもの)ばっかりじゃ、最近飽きてきたからよ。」
「そ、そういう事ですか。いいですよ、私の料理で良かったら。……だけどどこで…」
「ここ。事務所。」
「え?…ああ…」
ここは元喫茶店だった場所だ。純喫茶だったから、料理は出さなかったはずだけど、裏にはガスコンロと小さなキッチンスペースがある。
「なるほど、事務所でですか。……わかりました!月曜日、先生の晩ご飯、私が作ります♪」
~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*