弁護士先生と恋する事務員
追跡
安城祐介が誰と付き合おうが、二股をかけようが私には関係がない。
興味もないし、薄情そうだと思っていたから驚きもしない。
だけど!
それが剣淵先生に関わる事なら、黙って見過ごすわけにはいかない。
だって、フラレてしょんぼりしている先生の姿なんて
想像しただけで泣ける。
先生を悲しませるような事を、もしも、わざとやっているのなら――
そんな事、絶対に許さない!
ある一つの仮説を胸に、私は真実を探す旅に出ようと思う。
いわゆる、『尾行』だ。