金持ちのルール
「家のこと考えてたら私一生彼氏できないぃ」
これだけは絶対に阻止しなければいけないっ!
未来のために‼自分のために‼
「決意を露わにするのはいいけどまる聞こえだからね」
「なんで私は勝手に口に出ちゃうんだろ」
昔から私は勝手に口に出ちゃう。
たとえば、禿げている人がいれば。
ああーあの人はげてるーかわいそー
みたいなことを想ったら禿げてる人が泣いて走って行った。
その他にもいろいろエピソードはあるけど
言い合始めたらキリがないからやめとこう。
「蘭子は恋愛に興味ないの?」
「アタシが興味あんのは株と金よ」
蘭子ちゃん冷めてます心が。
「蘭子は昔からだもんね」
「ええ、この世界やっぱり金と株でしょ」
「うん、それはどうなんだけどね」
「いいじゃないあんただって夢とか見てないんでしょ?
周りみたいにミーハーじゃないんでしょ」
ミーハーって…
周りにもほとんどいないよ。
「まあね。私は10歳の時に人生を諦めてるから」
「10歳って早いな」
うん、早いの、10歳ですでに周りとかどーでもいいし
興味なくなっちゃったの。
そうゆう人種なの私は。
「でもね、秦は時間の問題だと思うけど」
「時間の問題?何の?もしかして恋愛?」
「そう、恋愛」
時間の問題って…
つまり90歳とかにならないと恋人出来ないとかいう
呪い?!!!!
「いや違うから」
「え、また口に出てた?」
「うん。それよりも、秦、あんたもうすぐ恋するかもよ」
…恋。
ないないないない。
「顔に出すのやめてくんない?せめて言葉に出してよ」
「え、次は私顔に出てた?」
「出てた」
「うっそーん」
「棒読みで言うな。」
「でもね、蘭子。私ってほらすぐに声とか顔に出しちゃうから
たぶん恋愛は無理だと思うの」
もしかしたら、会ったばっかで
あ、この人タイプじゃないわ
とか口に出てたらその場で終わるから。
「恋愛って言うのはそんなところも工夫できちゃうの」
「それってどうゆう…」
【キーンコーンカーンコーン】
私が蘭子に質問する前に学校の予鈴がなった。
「さっ、授業に行きましょうかね」
蘭子の言葉に私は立ち上がって、教室へと急いだ
…
時間の問題、か…