恋愛はナニイロ?
マコが俺といる事でそういう気持ちを学んでくれた事が何だかちょっぴりくすぐったい。やべぇ、凄い嬉しい。
「でも…夜は物騒だしなぁ。親父達は遅いし…」
「大丈夫だよ。ちゃんと鍵も閉めるし」
ニコニコ笑ってるマコがなんだか頼もしく見える。
前はおどおど、オロオロ……ってのが印象深かったからここ何日かの急速な進歩に驚かされる。
「いつも昼間大学で会ってるのに夜も会いたいなんて私のわがままなのよね。ごめんなさい」
しおらしく頭を下げる姉貴に向かってマコは慌てて両手を振ってる。
「そんなことないんです!お兄ちゃん離れするいい機会だから。それよりも………お兄ちゃんの彼女が凜さんだったなんてなんかビックリです。猛獣系のお兄ちゃんがこんな綺麗な人を掴まえるなんて…正直意外でした。兄をどうぞよろしくお願いします」
両手を膝に乗せて姉貴なんかに律義に頭を下げてる。こういうとこ、律義だよなぁ。
『猛獣ってなんだ!真琴は兄ちゃんの事そういう風に思ってたのか?』
って騒いでる彬良さんを無視して二人で盛り上がってる。もちろん俺は彬良さんのなだめ役………
「そういえばおでこ、可愛いわね♪出した方が印象明るいわよ」
「そうですか?そう言ってもらえると嬉しいです♪」
そうだ。さっきから気付いていた。マコの白いおでこが黒いしなやかな髪の間から覗いているのに。
いつものおろしている髪型でも十分可愛いけど、少し分けて目が見えると表情がよく分かって色々通じ合える気がする。