時を超えた愛~新選組と私~【完】
あたしの近くにいた、もう一人の男。
男は腰を抜かしたのか動けずにいた。
「頼む…。命だけは…助けてくれっ!」
男は涙声で訴えてた。
だが…。
「莉世を傷つけた奴は許さねぇ」
男が必死に頼むも
“ズサッ…!!”
男もまた、殺された。
三人を片付け原田さんは、ゆっくりとあたしを見た。
だけど、あの怖かった原田さんの姿はなくいつもの優しい原田さんの顔だった。
「莉世!!」
あたしの名前を呼び駆けつけてくる。
だけど。
「…や。来ないでっ!!」
「莉世…?」
「見ないでっ!!」
こんな姿を見られたくなかった…。