時を超えた愛~新選組と私~【完】

「だってよぉ、莉世ちゃん左之に取られたんだぜ?本当は阻止したかったくらいだっ!」


いや…だからって盗み聞きしないでもらいたい…。


「莉世…?さっきから黙ってるけど、どした?」


どした?って…。


「原田さん?」


「ん?」


「知ってたんですか?」


「んぁ?…あぁ」


「何で教えてくれなかったんですか!」


「いやー、こいつらに聞かせんのもいい……」


「もうっ!最低っ!原田さんなんか大っ嫌いですっ!!」


あたしは怒って席に着いた。


「ちょっ、冗談だって!オレだって理性がきかなかったんだよ…」


“莉世が欲しくて欲しくて、たまらなかったんだ”


耳元で囁かれ、あたしの顔は真っ赤になった。


「許せよ?あいつらのことは後でオレが、しめとくからさ?」


「…うん」


あー、あたしどんだけ、この人にハマってんだろ…。

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