時を超えた愛~新選組と私~【完】

あたしは、この三人を見てるのが幸せだった。


だから、このままこんな幸せが続けばいいって、そう思っていた。


「あ」


突然原田さんが声を上げた。


「どうしたんですか?」


「莉世さ、オレが途中で江戸に戻るって言ったろ?」


「…う、うん」


なに…?


「それ、本当になりそうだ」


「…え?」


「どうしても江戸に戻らなきゃなんねぇ」


どうして…。


「左之、一人で大丈夫か?」


「…あぁ」


「あたしも行く!」


「お前はダメだ。新八と平助の傍にいろ」


「でもっ!」


「大丈夫だ。オレは、お前のところに必ず戻ってくる」


そんなの嫌だよ…。

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