時を超えた愛~新選組と私~【完】

「莉世、泣くなよ」


え、あたし泣いてる…?


ほんとだ…。


あたし自分が思ってる以上に原田さんが好きなんだ…。


「そうだ」


そう言って原田さんは、ある物をくれた。


「…これ」


原田さんに渡された物。


それは、あたしには勿体無いくらいの綺麗な簪だった。


「前にさ、莉世に似合うなと思って買ったんだ」


「………っ」


「だから泣くなって!これをオレだと思って待っててくれよ?」


「……うん」


素直に頷いた。


「莉世、良かったな?」


平助くんがニコニコ笑顔で言うから


「…うんっ!」


あたしも自然と笑顔になれた。

< 121 / 140 >

この作品をシェア

pagetop