時を超えた愛~新選組と私~【完】
「莉世、泣くなよ」
え、あたし泣いてる…?
ほんとだ…。
あたし自分が思ってる以上に原田さんが好きなんだ…。
「そうだ」
そう言って原田さんは、ある物をくれた。
「…これ」
原田さんに渡された物。
それは、あたしには勿体無いくらいの綺麗な簪だった。
「前にさ、莉世に似合うなと思って買ったんだ」
「………っ」
「だから泣くなって!これをオレだと思って待っててくれよ?」
「……うん」
素直に頷いた。
「莉世、良かったな?」
平助くんがニコニコ笑顔で言うから
「…うんっ!」
あたしも自然と笑顔になれた。