時を超えた愛~新選組と私~【完】
あたしは、とにかく早く原田さんに会いたくて走った。
走って…走って…走って…走って…。
「…いた」
大好きな、会いたいと思っていた人の背中を見つけた。
「…原田さんっ!!」
息を吸い大きな声で叫ぶと原田さんは、ゆっくりとこちらを見て
「…莉世!?」
あたしを見つけた途端、目が見開いた。
あたしは走って原田さんの胸に飛び込んだ。
「会いたかった…!!」
原田さんも、あたしの背中に腕を回してくれて
「一人で来たのか?」
「うん…平助くんがまだ間に合うだろうって」
「そっか…」
「来たらマズかった…?」
シュンとしたあたしに
「そんなことない…オレも会いたかったよ」
そう言って唇が重なった…。