時を超えた愛~新選組と私~【完】
「莉、世…?」
あたしは原田さんの背中を守るように抱きつき…斬られた。
「オ、オレは…悪くないぞ!その女が勝手に…飛び出してきたんだっ!!」
そう言って男が逃げた。
「てめぇ…」
そして、それを追いかけようとした原田さん。
だけど…。
“グイッ…!”
「莉世…?」
「行、かないで…?」
原田さんの腕を掴みながら痛みに耐え止めた。
「だけど!あの男がっ!!」
「いいのっ。あたしの…傍に、いて?」
原田さんは納得がいかない顔をしていたけど、あたしの傍にいることを選んでくれた。
「莉世…何で出てきたんだよ…」
「だって…原田さんが…斬られると…思ったんだもん…」
「だからって、お前がオレを庇うことないだろ…!!」