時を超えた愛~新選組と私~【完】
10

「……んっ。何か眩しい…」


あれ、あたし死んだはず…。


ゆっくり目を開けると見覚えのある光景が、そこにはあった。


それは、あたしが最初に土方さんと沖田さんに会った神社だった…。


だけど何かが違った。


「戻ってきた…?」


階段を降りてみる。


「…やっぱり」


あたしがいた日本だった。


携帯を鞄から取り出し見てみる。


「…うそっ…」


あたしが新撰組のみんなに会った日から一日も変わってなかった…。


「夢、だったんだ…」


悲しかった。


だけど…。


「これ、原田さんからもらった簪…」


髪に手をやると簪があった。


「…ふぇっ…」


あたしは一人泣き崩れた。

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